こんにちわ!!Dr.manaoです。
本日はフリーランス整形外科医としての業務で経験したことを発信してみたいと思います。
他院にて橈骨遠位端骨折の手術をされた患者さんですが、術後半年して、手関節がほとんど動かず、特に回内回外という手関節をくるくるまわすことができないことで困っていました(-_-;)手関節の回内回外ができないと、顔が洗えなかったりと日常生活に大きな支障がでてきます(-_-;)
手関節の回内回外の動きはというのは・・・
遠位橈尺関節と近位橈尺関節が正常に動くことで得られている関節の動きです。
この動きが破綻しているということは、遠位橈尺関節か近位橈尺関節に問題が生じているということですね( `ー´)ノ
橈骨遠位端骨折の術後ということは、遠位橈尺関節に何かしらの問題があるのではないか?と思われます。
レントゲンでみてみましょう(‘ω’)ノ まずは正常な術後写真!!
これが一般的な橈骨遠位端骨折の手術です。橈骨にプレートを設置してスクリューで固定する手術です。
次は、関節可動域に制限を認めた術後写真です!!
こちらが回内回外が困難となってる術後のレントゲン写真です。
違いがわかりますか?
橈骨の矯正が足りずに、尺骨が相対的に突きあがってしまっていることがわかるでしょうか?それに伴って、遠位橈尺関節に障害が出現しています(-_-;)
また、レントゲン写真でははっきりと分からないと思いますが、
CT検査にてよりくわしく調べると・・・尺骨頭が遠位橈尺関節面から背側に亜脱臼している状態です。このため、遠位橈尺関節が破綻し、関節が動かず、回内回外が困難となってしまっていると考えられました。
遠位橈尺関節障害に対しての術式は、一般的に術後の成績も安定しているSK法(Sauve-Kapandji法 )が多いです。
尺骨を骨切りして、偽関節部を作り出して、骨切り部で回内回外を可能にしてあげる術式ですね。(__)
このopeのコツは、私が思うに、まずは皮切!!他も含め下記に挙げてみました!!
#1:DRUJ部そして、尺骨骨切り部が十分に展開できるように、私は、DRIJやや遠位から弧状に尺骨骨切り部近位まで尺骨背側部にかかるような皮切をおきます。
#2:固有小指伸筋腱、尺骨神経背側皮枝の存在を意識して、展開すること。
確認したら保護しながら展開。
#3:尺骨骨切り部を十分に展開すること
#4:DRUJ部もしっかりと展開し、海綿骨がでるように掘削しますが、橈骨側尺骨側が密着できるように形成すること!!
これくらいかな?と思います。手術自体はそこまで難しいopeではありませんが、
術中は回内回外90°得られるようになりますし、
術後の経過も良好で、ある程度満足の得られる成績良好なoperationだと思います。
遠位のスクリューは、キャニュレイテッドキャンセラススクリューを使用しますが、
ヘッドレススクリューや吸収性のスクリューを用いたりすることもあるようです。
術後は、私は約2週間のシーネ安静、手指の運動は可。その後、掌屈背屈ROM訓練可 回内回外運動は約3週~にしています。
これからも整形外科医としての研鑽も忘れず、日々色々なことに挑戦していきたいと思います。
今年は、娘とともに私も英検に挑戦してみたいなと思います。
今年の目標にまた新たに追加です!!
【準1級に挑戦!!】
奮闘記のせますね(‘ω’)ノ Dr.manao